日本が再生する事が出来るか、それとも第三国に成り下がるか?
その日本の未来を問う2003年衆議院選挙が始まりました。
先人達が築いた世界第二位の経済大国の地位を保つ事が出来るかどうか。
今、日本は大きな岐路に立たされていると言えるでしょう。
その様な最中昨日オーストラリアの政府の発表でアジアの超大国に中国が台頭して
きており、今後30年以内に中国はGDPはじめ全ての要因で世界第二位の経済大国
になると断言いたしました。

それと同時に今後は日本との貿易額を縮小し、中国との貿易拡大に努める政策を取る
ことも発表致しました。

正にアングロサクソン国家らしい政策だと思います。
彼らは常に自国の発展のみを考える国家戦略に基いて行動している結果だと思います。
日本を取り巻く世界環境と言う物はそんなに甘くは無いと言う事を思い知る結論だと
考えます。

 

今後第二のオーストラリアの出現で日本との貿易額を縮小する国が出てきた時、
日本は次ぎなる戦略を持っているのでしょうか?

小生は常々このコラムにて日本の国家戦略と世界の国家戦略の違いについてお話し
て参りました。

日本の政治家は日本流の自分の事より相手のことを考える、体裁を重んじる、
その様な国家戦略で世界に立ち向う事が一体出来ると考えているのでしょうか。

その不安が段々的中してきている事に大いなる不安を覚えます。
昨今の日本経済の不況は一行に改善される事は無く、益々泥沼に埋まって行っており
ます。

株式相場が上向いていると一部の評論家や政治家は喜んでおりますが、小生がいつも
お話している通りそれはアメリカの仕手集団による介入取引による操作だと考えられ
ます。
彼らによって相場を上げたり下げたりする事によって日本の財産を食い荒
らしているのです。

その事は為替相場においても同じ事が言えるでしょう。
大企業がリストラをし、中小企業が爪に火を灯す思いをして蓄財した財産がアメリカ
の一部の集団により一瞬にして消え去っております。

 

その様な最中、政界は新たな日本の国家戦略を考え始めました。
マニフェスト(政権公約)といわれるイギリスの体制を真似た物でこれも日本流の
その場限りの体裁作りだと考えます。

現在の日本の状況は外国に対し、国民の血税を寄付する状況にあるのでしょうか?
東京の山手線では毎日のように人身事故(自殺)で電車が止まっていると言われて
います。

政治家の皆さんは黙っていてもお金が入る環境にありますが、中小企業の人達の
生活は一体どのような状況か、それは想像を絶する物と考えます。

その様な中、政府は早々と世界の先陣を切ってイラクへの復興支援を決めました。
その額は小生が2ヶ月前にコラムで予想した通り5千億円を越える額になりました。

政府は国益に値する寄付だと言っておりますが、どのような国益があると
言うのでしょうか。

日本のエネルギー政策は既に中東から他の国へシフトし始めております。
それは中東地域の不安要因が多大な為、第二、第三の石油ショックを起こさない
為の手段として考えられた事です。

小生は今後日本にとってイラクからの石油供給は日本が何千億円も復興資金を出す
割に見返りは少ないと考えております。

 

その様な中で自国の国益と言う物を考えて決断している国が有ります。
それは超大国といわれるソビエト、フランス、ドイツです。
彼らはイラクに対する復興資金の拠出が自国の国益に値するかどうかを冷静に判断
した結果、拠出を見送っております。

しかしながら、イラク国民はそれらの国に対し決して批判はしないでしょう。
それよりもアメリカ主導の基、戦後復興を強制的に行っている現在の情況、又それに
一番先に賛同している日本に対し彼らはどのような思いをするのでしょうか。

イラク国民のとって理不尽に破壊された国家を建て直すのは破壊した国家の責任だ
と考えるのは当然のことで、その破壊した国家アメリカの兄弟国日本が復興資金を
拠出するのは当然の事と考えるでしょう
そしてその額は中国が日本に対し未だに
請求し続けている戦後賠償と同じくどんどん膨れ上がって行くでしょう。

現在までに日本は中国に対し2兆5千億円の無償援助を贈り続けております。
彼らはその資金を基に日本が成し得なかった有人宇宙飛行を成功させました。
そして軍事費は毎年のように増額されております。
今後彼らは独自の技術で軍事偵察衛星を日本上空に送る事も考えております。
日本は自国の金で自国を破滅させる技術と資金を中国に贈り続けているのです。
オーストラリアが予想した通り30年後の日本は一体どうなっているのでしょうか?
予想しただけで背筋が凍る思いがしてなりません。

 

さて話は日本の将来についてですが、小生には現在の政権では日本の将来像は一行に
見えて来ません。

今回の選挙で日本は二大政党化になって行くようですが、その双方共にまともな
政権公約と言う物が見えてこないからです。

今見えるのはそれぞれの政党から売り出し中のスターを前面に出した劇場型政治
よる国家戦略、国家像を持たない政策発表だけが踊り続けております。

今回の選挙の争点は小泉構造内閣の是非を問う選挙だと言われております。
小泉首相が構造改革の目玉としてあげている郵政民営化と道路公団民営化について
はそれぞれの意見が対立しているようですが、小生は先のコラムでお話いたしました
が、郵政の民営化も道路公団の民営化もそれぞれ民営化する部門と国民の税金で行
う部門とを明確に分けるべきだと考えております。

つまり郵政の民営化においては金融業(郵貯や簡易保険)等は民営化し、配送業務等
は今まで通り国営のまま。

道路公団においては道路の建設業務は国営のまま、建設した後は民間に譲渡しその
後の保守点検などは通行料等をそれに充てる。

以上のやり方が一番国民に納得できるやり方だと考えております。

 

しかし、今回の選挙で私達は一番考えなくてはいけない問題はそれ以外にあるのでは
ないでしょうか。

それは現在の日本の経済をどう建て直すか

又、将来の年金制度をどのように維持していくか?
そしてそれにも増して一番重要なことは日本の国益を考えて行動する事に全てが
関係有る日本国憲法の改正案を作る
事だと考えます。

今のままだと何時までもアメリカ主導の基に日本は動かざるを得ません。
その事が現在の何時までも立ち直らない経済状況や、常に北朝鮮や中国等に恫喝され
ながら政策を変え続ける日本の政治家の形となって表れているからです。

世界第二位の経済大国のうちに経済においても日本国防衛においても他国
(アメリカ)に頼らない強大な国家を作る事を実現しないと日本は本当に第三国に
落ちて行く事になるでしょう。

その時に今まで日本が尽くしてきた国が日本の面倒を見てくれるでしょうか?
現に日本の国状が現在どのような状況下(大不況)と知りながら中国をはじめ色々な
国が日本に対し寄付を求め続けております。

そして政治家は国民の血税を国民の為に使うのではなく、他国の軍事、宇宙政策
の為に多額の資金をODAと言うわけの分からない大義名分で贈り続けている
事は
事実です。

民主党の小沢氏が日本人の事を「全く訳の分からない人種だ!影では不況だ、金が無い
首括りだ、政府は無能だと言っておきながら見栄えが良く雄弁でマスコミ受けがする
政治家が出ると直ぐに今までの言っていた事を翻す。本当に政治に何を求めているのか、
又自分達の一票が自分達の生活を変える糧になると言う事を全く分かっていない。
この様な人種の下でまともな政治活動をするのは大変な事だ。政治家になる一番の
早道は国家戦略も国家像も持たないタレントでも簡単になれる。ましてや親の七光り
の二代目、三代目の坊ちゃん、お嬢ちゃん政治家が三分の一以上いる状況では日本は
立ち直らない」

と言う事を聞き小生も多いに同調できる部分もあります。

 

最後になりますが、ここで小生の今回の選挙にあたっての希望的感想を述べさせて
頂きますと、今回の選挙では自民党と民主党がほぼ互角の勝負をしてほしいと考えて
おります。

自民党政権は長すぎました。
長すぎると言う事はそこにおごりや、癒着等マイナス面が多く表れるからです。
先進国では二大政党で国家を運営する所が多く、そして常にどちらかの政党が政権を
担当します。

決して何十年に渡って同じ政党が独裁する事はありません。
双方がお互いに政権を交代する事によって国民は新たなる選択肢を考える事が出来
るからです。

その事によって国民は双方の政権の良い所を見つめなおす事が出来、国政の向上が図
られます。

小生は三代に渡り自民党を支持して参りましたが今回の選挙は日本が21世紀に生き
残れるかどうかの大博打の選挙となる事でしょう。

小生のコラムを拝読して頂いている皆様方は既に自分の支持する政党をお持ちの事と
思いますが今回の衆議院選挙は今まで以上に大事な選挙になると言う事を充分に
お考えの上投票される事をお勧め致します。

日海

「日本再生」